福祉・介護の資格と仕事

介護業務は、体力的にきついと言われますが、外回りの営業マンや、工場など常に立ちっぱなしの仕事をしている方たちと比べて、肉体的、体力的にきついとは言えないでしょう。

児童養護設備(児童福祉法による)

児童養護設備(児童福祉法による)

児童養護設備(児童福祉法による)

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◇設備のあらまし/父母と死別したり、父母が扶養の義務を放棄し遺棄された子ども、家庭環境が劣悪、虐待を受けているなど、通常の家庭生活が困難と判断された子どもを養育する施設です。

◇職員の内容と資格/○職員…施設長、事務員、保育士、児童指導員、心理職員、職業指導員、医師、栄養士、調理員など。○資格等…社会福祉士、社会福祉主事、保育士、児童指導員、臨床心理士、医師、管理栄養士、栄養士、調理師など。

※職員・資格は事業所で必須の人員でありません。事業所によって違いがあります。

●2歳から18歳の生活環境にさまざまな問題がある子どもを自立まで健全な生活を支援する施設です。

児童養護施設とは、災害や事故、病気で親を失ったり、親からの虐待を受けているなど、生活環境に問題のある2歳から18歳くらいまでの子どもを預かり、親に代わって養育する施設です。

さまざまな事情から健全な生活の場を失った子どもの“温かい家庭”として、自立までの支援をしていきます。

施設に入所できる子どもは、各都道府県にある「児童相談所」という行政機関を通して、必要性が認められた子どもです。施設の規模はさまざまで、30人くらいから150人ほどの入所者があります。

最近の傾向として、年齢層が小学高学年から中学生以上が増加しています。

その理由は、両親や保護者がいるにもかかわらず、親の虐待や放任などの原因です。

そのような子どもたちは心に傷を負っていることが多く、年齢の上昇とともに幅広いケアが必要とされてきています。

入所している子どもたちにとっては、児童養護施設は“家”であり、朝起きて朝食を食べ、学校に行き、施設に帰宅後は勉強、遊び、そして夕食を食べて就寝といった具合に、普通の家庭で行なわれる生活と同じサイクルで、できるだけ家庭環境に近い状態で生活できるように配慮されています。

集団生活をしているので、何らかの制約や規則があるのは仕方がありませんが、できるだけ余暇や趣味を楽しんでもらい、年中行事や地域活動への参加なども行っています。

子ども一人ひとりの個性に合わせた養育を心がけます。

そして施設を巣立つ時まで、子どもの希望を尊重し、将来の夢につながる援助をしたり、退所した子どもについて相談その他の援助を行なうのが、この施設の役割です。

●職員の中で、直接子どもたちのケアに当たるのが児童指導員と保育士です。

施設には、運営管理の責任者である施設長をはじめ、児童指導員、医師、保育士、栄養士、調理員の配置が法令によって義務付けられています。

その他にも、事務員や看護師、用務員が必要に応じて配置されています。

また、最近では子どもの心のケアを心理担当職員や将来に向けた指導を行なう職業指導員を置く施設もあり、心理担当職員は臨床心理士がその任に当たっています。

児童指導員と保育士が子どもの生活指導を行っています。

「直接処遇職員」と呼ばれることもあり、入所している子どもの実質的な親代わりとなる存在です。

親代わりの他にも、関係機関との連絡業務や研修、雑務といった仕事も行っています。

児童指導員は男性が7割を占めており、入所する子どもの父親の役割を担うことが多いようです。

児童指導員は、生活指導に始まり、指導計画の作成や内外への連絡業務などが主な仕事です。

逆に保育士は女性が主流となっています。

施設の主力として、食事や洗濯、掃除といった日常生活の仕事から、勉強の指導や遊びの相手といった、入所する子どもにとって、最も必要な部分である母親の役割を受け持っています。

子どもとの信頼関係を気付くことが重要な児童指導員と保育士ですが、本当の親に成り代わることはむずかしいのが現実のようです。

また、勤務は早番、日勤、夜勤と日によって異なります。

ですから、当然一般企業のように土曜日や日曜祭日が休みというわけにはいきません。年末年始も同様です。

一人で何人もの子どもを担当するので、個々の子どもに集中して対応することは困難です。

しかし、チームワークを駆使して入所した子どもの健全な成長を支えていく、やりがいのある仕事であることは確かです。

また、近年、虐待などによって心のダメージを受けた子どもが増えているため、国を挙げて、心理担当職員を児童福祉施設全般に常勤化させようという動きがあります。

今まで児童養護施設によっては心理担当職員が配置されていませんが、今後は、すべての施設に、常勤の専門職員となる可能性の高いとされている職務です。

心理担当職員は、児童指導員や保育士からの相談に乗り、子どもへの個別心理療法、心理検査などを行ないます。

そして、栄養士は、入所人員40人以下の施設では設置義務はありませんが、子どもの健康維持には栄養のバランスを考えた献立をつくる栄養士は欠かせないものとなっています。

そして、その献立をおいしくつくってくれる調理員は、普通の家庭で味わえる温もりのある食事を、入所する子どもに提供する重要な役割を持っているのです。

●職員は少人数を担当し、目を行き届かせる施設が増加しています。

2010年度現在、582施設で、15,632人の従業員(常勤換算)が働いています。2005年度では、558施設、14,069人の従業員(常勤換算)と僅かですが増えています。

しかし、最近では、少人数の担当でより家庭的な施設が増えてきています。

一人ひとりに目を配り、その子どもの個性を尊重するような施設が望まれているからです。

また、女性が働きやすい環境づくりや少子化問題に対応するため、地域の子育て専門機関を中心的施設として、児童養護施設は注目されています。

社会問題になっている児童虐待の阻止や親が病気などの理由によって一時的に子どもを預かる子育て支援短期利用事業や引きこもり、不登校児童への援助、子育てに関する不安や疑問を抱える家族への相談や援助などを行なう児童家庭支援センターの設置など、育児全般を支援するトータルサービスの機関を目指す方向も出ています。

施設に入所してきた子どものケアを第一に、社会から多様なニーズに応える将来性がある存在だといえます。


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