保育士

福祉・介護の資格ガイド

●仕事の内容について

福祉関連の職業の中でも特に女性に根強い人気の保育士です。

働く親たちから子どもを預かり、親に代わって保育をするのが保育士の仕事です。

食事やトイレなど身の回りの世話や遊びを通じて、子どもたちが生活習慣を学ぶのをサポートします。

保育士というと、保育所での乳幼児の保育だと思われますが、実は保育士が対象とするのは、乳幼児から18歳未満の未成年者までです。

また、子どもたちだけでなく、保護者に対しても保育に関する指導をすることもあります。

保育士になるには、子どもが好きだという人の間で人気がある仕事ですが、それだけではだめで、細やかな気配りのできる人であることが大前提です。

そして、相手は子どもですから、責任感はもちろん忍耐力も必要です。

また、子どもを抱き上げたり、着替えさせたりと体を動かすことも多いので、行動力や体力がかなり必要とされます。

そして、子どもの喜びや悲しみを一緒になって分かち合い、理解する優さしが必要です。

また、ゲームや楽器演奏や歌唱などの音楽の素養や図画工作など、遊びながら子どもの協調性や創造力を伸ばす技能も求められます。

職場の状況について

保育士の職場は、乳児院、母子生活支援施設児童養護施設知的障害児施設などありますが、一般的なのが 保育所になります。

保育のプロである保育士のニーズは女性の社会進出や共働きの夫婦の増加にともない、全国的に高まるばかりです。

保育士の資格があれば、保育所以外にもさまざまな場所で活躍できます。

保育所(公立、私立、認可外)、児童館、託児所、幼児教室、学童保育所、病院などの保育所で子どもを持つ親が病院にかかりたくても子どもを預けるところがないなどの要望から、安心して診察できるよう配慮した施設になります。

保育所の他に、児童福祉施設は、児童養護施設や乳児院、身体障害児施設など、全国に約1万ヵ所あります。

福祉の最前線で、保育士として意義もやりがいも十分な仕事につけます。

また、女性の社会進出や核家族化により、近年増加の一途をたどっているのが個人宅でのベビーシッターです。

個人で何軒かと契約するなど、フリーで活躍することも可能です。

子育てのプロの需要は増すばかりです。そして、デパート・イベント会場等など託児施設があるか無いかが、低年齢児を持つ若いファミリーが出かける際のポイントになります。

今後は各店とも争って託児施設を充実させると予想されます。

子どもを持つ社員に安心して働いてもらえるよう企業や病院が設けた内部保育所です。

そして、延長・夜間保育システムは、勤務時間に合わせてあり、共働き夫婦からの開設要望が高まるばかりです。

今後は、主要な職場の一つになると予想されています。

乳幼児を自宅で少人数を預かり保育する制度が家庭福祉員で、通称「保育ママ」制度とも呼ばれています。

うれしいところは、自分の家庭で保育を行なえることで、保育士もしくは看護師の資格を持つ人などが行なうことができます。

雇用形態と初任給について

公立の場合は地方公務員になるため、給与は地方自治体の給与体系に従って支払われます。

東京都の場合、初任給は約17万円~18万円です。

その他の私立な場合は、経営方針や規模や立地条件により異なり、まちまちです。

勤務時間は不規則なところが多いようです。

また、近年生活環境の変化を考慮して、早朝や夜間保育を実施しているところも増えました。

そのために交代制勤務を採用しているところもあります。

保育士の待遇については、多様化が進んで、短時間勤務保育士の導入が認められたことにより、今後は、非常勤扱いやパートの保育士が増えるようになります。

手当や給与などが1年契約などの場合もあるので、このような場合は、将来の見通しが立てられないなどが考えられるので、待遇面は細かくチェックしたほうが良いかと思います。

また、平均勤務時間は幼稚園教論の約倍になっているようです。

この資格の将来性について

結婚、出産後も仕事を続ける女性が年々増えています。

それと同時に少子化問題も深刻です。

そのような近年において、保育所の充実は社会全体の大きな課題となっているため、保育士の必要性はますます増えると当面は考えられます。

また、各種の文化施設や事業所、企業やデパートなどさまざまな所に託児施設が設置されるようになり、保育士の活躍の分野的環境も広がりつつあります。

また、男性の保育士も増えており、その活躍に注目が集まっています。

さらに、政府は待機児童解消のために、文部科学省と厚生労働省は、これまで、幼稚園と保育所等を通じた教育・保育内容の充実、施設共用化のための環境整備、幼稚園教諭と保育士の資格併有の促進など、幼保の連携促進のための施策に取り組んでいました。

こうした連携をさらに進めて、地域の多様なニーズに応え、幼稚園と保育所等のよいところを活かしながら、制度の枠組みを越えた新たな仕組みとして、2006年10月に「認定こども園」制度がスタートし、2012年4月には、911ヵ所が認定をされています。

この制度に合わせて、幼保一体化を推進するため、幼稚園教諭と保育士資格の統合を検討し、新資格を創設する案などが浮上していて、しばらくは状況待ちの状態です。

保育士になるためには?

保育士になるには国家資格が必要です。厚生労働大臣指定の養成学校を卒業取得できますが、都道府県単位で実施される保育士試験に合格して取得する方法もあります。

また、各種スクールの保育士試験受験対策コースを利用して資格の勉強をしている人も多いようです。

なお、都道府県単位で実施されていた保育士試験は2008年に社団法人全国保育士養成協議会へ全面委託され、指定機関として、同協議会によって運営・実施されるようになりました。

◎主な保育士資格取得のルート/①大学・保育士資格取得学科で履修し卒業した者②短大・保育士資格取得学科で履修し卒業した者③2年制保育士養成施設を卒業した者④大学・短大の通信教育課程を修了した者。ここまでは、保育士試験を受けなくても直接、都道府県に保育士として登録が可能です。⑤大学2年以上在学して62単位以上取得し、保育士試験に合格した者⑥短大・高等専門学校などを卒業後、保育士試験に合格した者⑦高校卒業後または同等以上の資格者で、実務経験※2年以上で保育士試験に合格した者⑧中学卒業後、実務経験※5年以上で保育士試験に合格した者(※保育施設、児童福祉施設などに従事)

◎保育士試験科目/○筆記試験:①社会福祉②児童家庭福祉③学保育の心理学④子どもの保健⑤子どもの食と栄養⑥保育原理⑦教育原理 ⑧社会的養護⑨保育実習理論○実技試験:①音楽表現に関する技術②造形表現に関する技術③言語表現に関する技術の3分野のうち、受験者が選んだ2分野の実技を受験。※実践的能力を問うことを基本とします。筆記試験をすべて合格(60%以上の正解率)しないと実技試験は受けられません。9科目すべてを合格すれば保育士の資格取得になります。また、不合格科目があった場合は3年以内にその科目のみを再受験することが可能です(2013年試験科目名改正にともない、免除科目についての読み替えが生じます。2011年一部科目合格の免除科目の経過措置は、下記に問い合わせてください)。なお、いずれの方法でも、資格取得後は都道府県に保育士として登録する必要があります。

■試験のデータ/○受験申し込み日:例年5月中旬締切り○試験日:筆記試験=例年8月上旬の土・日曜日の2日間、実技試験=例年10月中旬の日曜日(筆記試験合格者のみ)○試験地:47都道府県毎に1ヵ所から数ヵ所、実地試験は各1ヵ所のみ○受験手数料:12,900円(2012年)

■問い合わせ先/□保育士試験指定試験機関:社団法人全国保育士養成協議会は、全都道府県から保育士試験の指定試験機関としての指定を受けて、保育士試験の実施に関するすべての事務を行っています。受験資格、受験の手引き請求、受験の手続き等、保育士試験に関することは下記までお問い合わせください。 □保育士試験指定試験機関:社団法人全国保育士養成協議会 保育士試験事務センター 〒171-8536 東京都豊島区高田3-19-10  フリーダイヤル:0120-4194-82  TEL: 03-3590-5561  URL:http://www.hoyokyo.or.jp/exam/




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