福祉・介護の資格と仕事

介護業務は、体力的にきついと言われますが、外回りの営業マンや、工場など常に立ちっぱなしの仕事をしている方たちと比べて、肉体的、体力的にきついとは言えないでしょう。

手話通訳士

手話通訳士

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●仕事の内容について

視覚障害者が自分の意思を相手に伝えるための手段の一つして“手話”があります。

手話通訳士とは、この手話を音声言語に訳して健常者に伝える仕事と健常者の音声言語を聴覚障害者に手話に訳して伝える仕事です。

視覚障害者と健常者の双方の意見を知りうる者として、両者のコミュニケーションを助ける重要な役割を担っています。

もちろん公正で、高い理解力と技能が必要とされる職業です。

かつてはボランティアに頼っていた手話通訳ですが、現在では、その専門的知識と技術を保証するため、厚生省により手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)が実施されています。

この資格は医師、弁護士のような業務独占ではないために、無資格者でも手話通訳を行なうことができますが、 ただし裁判や政見放送の手話通訳は手話通訳士の資格がなければできません。

手話通訳士は、国家資格ではなく省令の定める公的資格となります。

また、手話は、聴覚障害者の年齢や住んでいる地域により動作が異なるため、臨機応変な対応ができる幅広い知識と理解力、そして柔軟さが求められます。

また、瞬時に判断して通訳しなければならないため、集中力と体力も必要です。

聴覚障害者が安心して生活を営み、積極的に社会に参加していただくための大きな力となる仕事です。

●職場の状況につて

近年、行政機関が、窓口業務を担当する手話通訳者を募集する時に、手話通訳士の資格を持っていることを条件にするところが増えてきました。

また、裁判などの公の場面に手話通訳をする人を派遣する事務所は、手話通訳士有資格者を派遣するところもあります。

しかし、まだまだボランティアが聴覚障害者を支えている状況が多く、職業として身分が保証される場面は少ないようです。

その他、手話通訳士が活躍しているところは、障害者更生施設や聴覚障害者情報提供施設などの福祉施設関係、学校、病院、企業、官公庁、裁判、選挙での政見放送などで、手話通訳を行い聴覚障害者の生活のさまざまな場面で支援するため活動しています。

●雇用形態と初任給について

現状にでは手話通訳士は職業として完全に確立していません。

働く場所が地域の手話通訳者派遣の事務所や行政機関からの要請に従って時給労働者として非常勤で働くケースが主です。

単発で仕事を請け負った場合の時給は、通訳料の場合はおおよそ1,500~2,000円程度で、1回2〜4時間で4,500〜8,000円です。

また、ある程度の収入があるのは、福祉系専門学校の手話講座講師などごく一部で、その講師料は1回約2時間で15,000〜20,000円程度です。

●この資格の将来性について

職業としては、未開拓の分野ですが、1989年に手話通訳士の資格認定が実施されて以降、行政機関が窓口担当の職員を募集する際、手話通訳士資格を有していることが条件にしているケースも増えてきています。

資格試験を実施している社会福祉法人 聴力障害者情報文化センターには、2,973名(2012年9月現在)登録されています。

しかし、人材そのものは大幅に不足しています。

また、派遣事務所では、裁判などのように通訳が非常に難しい場面には、有資格者を派遣することが多く、この資格を持つ人が高度な専門職であることを示しています。

全国的にみると非常勤の身分の人が多く、労働条件の良いとはいいがたいのが現状です。

しかし、そのニーズは高まりつつあり、自治体や福祉施設をはじめ企業の窓口や会議、講演会、選挙の際の政見放送、裁判などとさまざまな領域に活躍の場は広まっています。

キャリアを積めば、施設の常任スタッフや手話スクールの講師など安定した収入の道も開けます。

今後も有望な職種であることには変わりありません。

●手話通訳士になるためには?

厚生労働大臣の認定する公的資格で、資格を取得するためには、年1回実施される手話通訳士試験に合格しなければなりません。

試験は聴覚障害者情報文化センターが実施しており、受験資格は20歳(試験年度末までに)以上の者です。

なお、合格するには、手話通訳経験が最低3年程度の実力が目安です。

また、確実に合格したいのであれば、わが国唯一の国立手話通訳士養成学校=国立障害者リハビリテーションセンター学院の手話通訳学科で、養成期間2年を修了してから、受験すれば合格するのは、ほぼ確実でしょう。

試験内容は次の通りです。

◎学科試験(一次試験)/○ 障害者福祉の基礎知識 ○聴覚障害者に関する基礎知識○ 手話通訳のあり方○ 国語、(すべてマークシート方式)

◎実技試験(二次試験)/○ 聞取り通訳試験(2問、音声による出題を手話で解答、)○ 読み取り通訳(2問手話による出題を音声で解答)。一次試験の合格基準は、①すべての科目において得点があり、かつ4科目以上の総合得点の60%程度を基準とし、必要に応じて問題の難易度で補正した点数以上の得点を得た者②①の基準を満たした者のうち、国語において、60%以上の得点を得た者です。

■試験データ/○申込み期間:例年5月上旬~6月下旬○試験日:学科(一次試験)例年10月上旬、実技試験(二次試験)例年10月上旬○試験地:東京、大阪、熊本○合格発表日:例年1月下旬○受験料:18,000円(2012年)

■問い合わせ先/社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター 公益支援部門 〒153-0053 東京都目黒区五本木1-8-3 TEL:03-6833-5003 FAX:03-6833-5000 URL:http://www.jyoubun-center.or.jp/ □その他の問い合わせ先/一般社団法人日本手話通訳士協会 〒112-0014 東京都文京区関口1-7-5 メゾン文京関口805  TEL:03-6906-8360  FAX:03-6906-8359  URL:http://www.jasli.jp/ □国立障害者リハビリテーションセンター学院 〒359-8555 埼玉県所沢市並木4-1  TEL:04-2995-3100  FAX:04-2995-3102  URL:http://www.si-gakuin.net/netcommons/


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