介護老人保健施設

福祉・介護の職場ガイド

◇施設の概要/病状が安定した高齢者を対象に、自宅に帰ることができるようにリハビリテーションを行なう施設で、病院と自宅との中間的な役割を担っています。

◇職員の内容と資格/○職員…施設長、事務員、支援相談員、介護職員、介護支援専門職、機能訓練指導員、看護職員、医師、栄養士、調理員など○資格等…社会福祉士、介護福祉士、ホームヘルパー、介護支援専門員(ケアマネジャー)、理学療法士、作業療法士、健康運動指導士、福祉リクリエーションワーカー、看護師、医師、管理栄養士、栄養士、調理師。

※職員・資格は事業所で必須の人員でありません。事業所によって違いがあります。

●リハビリを必要とする高齢者が入所または通所する施設です。

介護保険の被保険者にサービスを提供できる施設を「介護保険施設」といいますが、介護老人保健施設はこの施設に当たります。

介護保険施設にはこのほか介護老人福祉施設あります。

また、2011年春に廃止された介護療養型医療施設もそうでした。

介護老人保健施設は、病気やけがで入院していたり、持病がある場合、その病状が安定していて入院治療の必要がなくなったが、リハビリテーションを必要とする人が対象です。

ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいて利用されます。

施設の性格としては、介護保険法には「その者の居宅における生活への復帰を目指すものでなければならない」と強調されています。

それは、病院に入院して治療を終えた高齢者が、自立した生活や家庭復帰を目指すための、いわば中間的施設です。

入所期間は3ヵ月~6ヵ月が目途とされていますが、現実には長期入所の人も増えており、介護老人福祉施設との差が縮まっているようです。

現在は利用者から居住費や食費が徴収されるようになったため、施設というより住居に近いイメージになっています。

多くの施設では入所利用者の他に通所利用(通所リハビリテーション)短期利用(ショートスティ)も行っています。

○入所利用する場合/基本的に、利用できる期間は3ヵ月~6ヵ月間で、主に寝たきりのお年寄りに対して、家庭復帰のためのリハビリテーションや日常生活を送るのに必要や介護や看護を行ないます。

○通所利用(通所リハビリテーション)の場合/ひきこもりになりがちな高齢者を預かり、リハビリテーションやレクリエーション、昼食、入浴などサービスするデイケアで午前9時頃~午後4時までのプログラムと夜間に認知症などが原因で徘徊する高齢者を預かるナイトケアのプログラムがあります。

○短期入所(ショートステイ)の場合/普段介護している家族が病気になったり旅行するなど、家庭の事情で一時的に介護が困難になった時に利用できる短期間の入所サービスです。

●仕事はリハビリのために必要な医師や療法士が中心になっています。

設置の主体の多くが医療法人で、病院の関連施設として開設されているところがほとんどです。

施設の性格上、医療行為とは切り離せません。

この施設では、医師、看護師、介護職員、理学療法士、作業療法士、ケアマネジャーなどが働いています。

1日でも早くも帰宅できるように、入所者の1日はリハビリテーションが中心になります。

介護面でも、身体機能の回復に向け積極的に介護の工夫が求められます。

●設備の将来性は、高齢者の中心的施設として期待されます。

2010年では、全国に3,700ヵ所弱の施設があります。

2006年4月の介護保険法改正によって、2011年春より介護保険3施設の一つで、より医療に近かった介護療養型医療施設が廃止され、傷病治療後の介護やリハビリテーションの面で、今後、介護老人保健施設の役割がますます期待されます。




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