サービス付き高齢者向け住宅が、2011年頃から増えてきています。
介護サービスが付いた比較的新しいタイプの高齢者向け住宅です。
サ高住・サ付きとも呼ばれています。
人気が高まっているサービス付き高齢者向け住宅は、他の老人ホームなどとは異なる特性があります。
このサービス付き高齢者向け住宅について解説をします。
サービス付き高齢者向け住宅の概要
サービス付き高齢者向け住宅には、「一般型」と「介護型」の2つの種類があります。
どちらが利用者に合っているかを最初に確認しておいたほうがいいでしょう。
建物はワンルームの集合住宅式になっています。
そこでご利用者一人一人が生活をします。
ご利用者にとっては、その部屋がご自宅ということになります。
近年、こういった住宅が増えてきていますが、少額予算から高額予算まで様々です。
お部屋の中は、もちろんご自宅なので自由です。
お食事の時間は、食堂またはダイニングルームで他のご利用者の方々といっしょに3食を楽しみます。
ここから、デイサービスに行ったり、同利用者同士でトランプやゲームをしたりします。
そうして、夜の就寝時間までを個室または、共有場所で過ごします。
その他、ご入浴やお洗濯のサービスもあります。
集合住宅内でのお暮しなので、お洗濯は、定められた曜日に職員が行います。
また、お風呂のご利用できる順番などが定められているのが一般的です。
入居条件と費用
入居の条件は、「高齢者住まい法」に定められています。
それによりますと、「60歳以上の高齢者」「要介護認定を受けた60歳未満の方」となってます。
要支援・要介護の方が対象で認知症の方も入居可能となっており、
費用の内訳は大きく分けて初期費用と月額費用です。
サービス付き高齢者向け住宅(一般型)の費用の目安は初期費用が5~50万円、月額費用が5~25万円です。
内訳は家賃と管理費です。
安否確認、生活相談サービスが義務付けられていますが、その費用は管理費に含まれていたり、「生活支援サービス」や「基本サービス費」などの項目として別途料金が設定されている場合があります。
食費については、比較的お元気な入居者も多いため、お部屋のキッチンで自炊する方もいらっしゃいますが、共有の食堂で利用者が同じ食事をされる場合もあります。
食事の提供を受ける場合は、召し上がった分だけを支払う形式が一般的です。
水道光熱費も、それぞれ使用した分を支払います。
そのため、「一般型」では生活支援サービスなどを多く使うことがなければ、年金の範囲内で暮らすことも可能でしょう。
「介護型」は月額15万円~40万円程度かかりますが、内訳は家賃・管理費に加え食費が入ってきます。
介護型は「特定施設」の指定を受けており、これは食事サービスを受けることが前提となっているためです。水道光熱費も内訳として含まれているケースもあります。
特別ですが、各都道府県から「特定施設入居者生活介護(特定施設)」の認定を受けているものであれば、費用は初期費用が5,000万円~1億円(一括前払いの場合)、月額費用が12~25万円です。
費用の支払い方法も一括前払い方式と月払い方式の2種類ある他、自治体によっては家賃補助などの補助金が出ている自治体もあります。
お支払方法も、月々なのかまとめ払いなのかを、事前に確認されたほうがいいでしょう。
大まかには下の表をご参考にして下さい。
初期費用 | 月額利用料 |
---|---|
約12万円 | 約15万円 |
サービスには何がある
通常の介護サービスの身体介護および生活介護のサービスになります。
少なくとも安否確認・生活相談サービスを提供することとなっています。
朝のお目覚めをしたときから、夜の就寝までの日常生活における介護のサービスです。
お家でご家族に介護を受けるのと同じように、お食事やお食事前後の服薬やおむつの替えや排泄や入浴の介助などのサービスを受けることができます。
有料老人ホームとの比較
サービス付き高齢者向け住宅は、有料老人ホームと比較すると、かなり費用の方は抑えられることになります。
サービス付き高齢者向け住宅での費用の全体像がわかります。
まず、大きく違うところは契約の段階です。
サービス付き高齢者向け住宅は、賃貸借契約に対して、有料老人ホームは、利用権契約です。
賃貸借契約は、家賃に相当する額を毎月支払うことを約束に、賃貸物件などで賃貸権利を得ます。
入居にあたりかかる費用は敷金や礼金だけです。
また賃貸借契約は、居住部分と介護サービスが別々になっていて、介護サービスの利用は任意であるため、月額料金の負担を軽減できます。
想定入居期間の利用料を前払いする必要はありません。
まとめ
サービス付き高齢者向け住宅では施設職員が定期的に巡回する安否確認サービス、生活の悩みなどを相談する生活相談サービスが義務付けられています。 こういう意味では、安心した暮しができます。 また賃貸住宅になるので、自由に時間を使えのも特徴です。 若干の問題点は、サービス付き高齢者向け住宅は、介護が必要な方の受け入れも行っていますが、有料老人ホームほど受け入れができず、施設によっては認知症の方の入居が難しいケースや、ある程度身の回りのことを自分でできることを入居条件として挙げているところもあります。
どちらかといえば、介護度が低い方向けの施設であるといえます。
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