障害者福祉工場【身体障害者福祉工場(身体障害者福祉法による)】・【知的障害者福祉工場(知的障害者福祉法による)】・【精神障害者福祉工場(精神障害者福祉法による)】

福祉・介護の職場ガイド

◇施設のあらまし/一般企業に雇用されることが困難な障害者たちに、職場を提供し、自主独立を目指してもらう通所型福祉工場です。

◇職員の内容と資格/○職員…工場長、作業指導員、職業指導員、医師、調理員など。○資格等…社会福祉士、社会福祉主事、精神保健福祉士、医師、調理師など。

※職員・資格は事業所で必須の人員でありません。事業所によって違いがあります。

●職業訓練しながら働く場としての施設です。

作業能力と働く意欲がありながら、民間企業に雇用されることが困難な身体・知的・精神障害者を対象にした職場が障害者福祉工場です。

工場で働いた収入で生活の自立と安定を図ることを目的としています。

福祉工場といっても障害者のための設備環境が整っている点を除いて、通常の工場と何ら変わりません。ここでは障害者が自立し、仕事から生きがいを見いだせるような工夫をしています。

それは、プロとしての自覚を持ち、スキルアップを図ってもらうために、工場での品質管理やメンテナンス、改善などをすべて障害者が責任を持って実施していくことになります。

そして、障害者福祉工場では、一般の労働者と同様に各種の社会保険が適用され、能力に応じた給料が支給されます。

また作業内容は、印刷、縫製、食品製造、各種機械部品製造など、あらゆる分野の工場があり、最近ではホームページ作成、デジタルメディアなど、時代のニーズに合わせた事業を行っているところもあります。

●職員は、作業指導員がメインのスタッフです。

工場長をはじめ、作業指導員、職業指導員が働いています。

職員には、障害者に理解があり、なおかつ工場管理・作業などスペシャリストが求められます。

勤務は障害者の就業時間に合わせて日勤の勤務です。

利用者と一緒になって働くことも求められます。

また、障害を持たない健常者も一緒の働いているところもあります。

●施設は、企業色が強く、新法制度の動向によって、今後の改革が注目されます。

障害者福祉工場は、障害者自立支援法の枠組みの中で、重要な位置を占めています。

この法律が障害者の自立を支援することを大きな柱としているからです。

工場は、独立採算が基本とされています。

工場と利用者と雇用契約を結び、一般企業と同様にすべての労働法規が適用されるなど、一般の企業と全く同じのような施設なのです。

しかし、利用者の1割負担が原則の障害自立支援法では、利用者負担増加で利用者の収入に結びつかない、工場自体も採算が取れないなどの問題点が表面化しました。

そのため、一部の福祉工場は新体制へと移行しましたが、福祉工場自体の数は減少しました。

今、福祉工場の経営者は、新たな法制度がどうなるかに注目しています。

ちなみに2005年度では119ヵ所あったのが、2010年度には26ヵ所と減少しています。

■福祉・介護関連施設一覧(2010年10月1日)

◎老人福祉施設/合計4,858施設=○養護老人ホーム/計909=養護老人ホーム(一般)/861、養護老人ホーム(盲)/48○軽費老人ホーム/計1,964=軽費老人ホームA型/218、軽費老人ホームB型/28、軽費老人ホーム(ケアハウス)/1,718○老人福祉センター/計1,985=老人福祉センター(特A型)/236、老人福祉センター(A型)/1,363、老人福祉センター(B型)/386

◎障害者支援施設等/合計3,764=○障害者支援施設/1,204○地域活動支援センター/2,410○福祉ホーム/150

◎旧身体障害者福祉法による身体障害者更生援護施設/合計498=○肢体不自由者更生施設/31○視覚障害者更生施設/1○聴覚・言語障害者更生施設/1○内部障害者更生施設/3○身体障害者療護施設/190○身体障害者入所授産施設/82○身体障害者適所授産施設/122○身体障害者小規模通所授産施設/57○身体障害者福祉工場/11

◎旧知的障害者福祉法による知的障害者援護施設/合計2,001=○知的障害者入所更生施設/733○知的障害者適所更生施設/238○知的障害者入所授産施設/134○知的障害者通所授産施設/753○知的障害者小規模通所授産施設/57○知的障害者通勤寮/73○知的障害者福祉工場/13

◎旧精神保健および精神障害者福祉に関する法律による精神障害者社会復帰施設/合計504=○精神障害者生活訓練施設/195○精神障害者福祉ホーム(B型)/94○精神障害者授産施設(入所)/13○精神障害者授産施設(通所)/111○精神障害者小規模適所授産施設/89○精神障害者福祉工場/2

◎身体障害者社会参加支援施設/合計337=○身体障害者福祉センター/計182=身体障害者福祉センター(A型)/32、身体障害者福祉センター(B型)/150○障害者更生センター/5○補装具制作施設/18○盲導犬訓練施設・1○点字図書館/73、点字出版施設/12○聴覚障害者情報提供施設/36

◎婦人保護施設/47

◎児童福祉施設/合計31,623=○助産施設/413○乳児院/125○母子生活支援施設/262○保育所/21,681○児童養護施設/582○知的障害児施設/224○自閉症児施設/5○知的障害児通園施設/230○盲児施設/9○ろうあ児施設/10○難聴幼児通園施設/23○肢体不自由児施設/56○肢体不自由児通園施設/83○肢体不自由児療護施設/6○重症心身障害児施設/116○情緒障害児短期治療施設/37○児童自立支援施設/58○児童家庭支援センター/75○児童館/計4,345=小型児童館/2,594、児童センター/1,616、大型児童館A型/19、大型児童館B型/4、大型児童館C型/1○その他の児童館/111○児童遊園/3,283

◎母子福祉施設/合計63=○母子福祉センター/59○母子休養ホーム/4

◎その他の社会福祉施設等/合計6,351=○授産施設/67○宿所提供施設/213○盲人ホーム/20○無料低額診療施設/283○隣保館/1,026○へき地保健福祉館/32○へき地保育所/566○有料老人ホーム/4,144※厚生労働省「平成22年社会福祉等調査結果の概況」より出所。精神障害者福祉法=精神保健および精神障害者福祉に関する法律

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