福祉用具専門相談員

福祉・介護の資格ガイド

●仕事の内容について

福祉用具専門相談員とは、介護が必要な高齢者が、介護保険で福祉用具をレンタル購入する際に、本人や家族の希望に応じて、その方の状況にあった福祉用具の選び方や使用方法について指導や相談を行なう専門職です。

また、高齢者の心身状態は変化しやすいことから、定期的に利用者宅を訪問して利用状況などを調査し、適切な利用方法をアドバイスしたり援助を行なうことも大切な仕事です。

介護保険制度では、福祉用具のレンタル(12種目)・販売(5種目)が保険給付の対象になっているので、指定福祉用具レンタル店や販売店には、常勤で2名以上の配置が義務づけられています。

その職務は、利用者の病状や障害の度合いを適切に判断し、また、介護する人のニーズも受け入れて、最もふさわしい福祉用具選定し、わかりやすく丁寧にアドバイスしなければなりません。

介護保険の対象となる福祉用具は、車いす、車いす付属品、特殊ベッド、特殊ベッド付属品、じょく瘡(床ずれ)予防用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、痴呆老人徘徊感知器、移動用リフト(吊り具部分を除く)などから、障害者用の食器や文具、日用雑貨まで多岐にわたります。

福祉用具専門相談員は福祉用具のエキスパートとして、これらの福祉用具に関する深い知識が要求されます。

また、介護保険の対象になる指定福祉用具の給付を受ける際、利用者ごとに「福祉用具サービス計画」の作成が義務づけられ、福祉用具専門相談員は、その作成資格の一つとして認定されています。

●職場の状況について

福祉用具貸与事業所、その他の福祉関連施設福祉用具メーカー販売所などがあります。

●雇用形態と初任給について

正社員、パートなどの雇用形態はさまざまです。販売所勤務の場合は、初任給の目安はおおよそ16万円からとなっています。

●この資格の将来性について

高齢化社会における介護の必要な高齢者や障害者への福祉サービスの充実化が図られ、福祉用具の普及が急速に広がりつつあり、いま、これらの用具に対する専門的な知識を持つ者のニーズは高まっています。

また、指定福祉用具貸与者事業所には2名以上の資格者が義務づけられたことによって、有資格者のニーズはますます高くなる一方です。

●福祉用具専門相談員になるためには?

この資格は、いまのところ受験資格も試験もありません。厚生労働大臣が指定した「福祉用具専門相談指定講習会」で、講義と実習を(全40時間)を受講し、そのうえで指定事業所に勤務するケースです。

平成27年4月1日より、福祉用具専門相談員の要件が変更されています。

福祉用具専門相談員は、介護職員養成研修修了者(介護職員基礎研修課程・1級課程・2級課程の修了者、介護職員初任者研修課程の修了者)を要件から除き、福祉用具に関する知識を有している国家資格保有者および福祉用具専門相談員指定講習修了者に限定されることとなりました。

もうひとつは、介護福祉士や義肢装具士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士など、一定の国家資格やホームヘルパー(2級以上)などの任用資格を有する者は、講習を受けなくても、福祉用具相談専門員の要件として認められているケースの2つのパターンがあります。

■福祉用具相談員指定講習会の概要の/○講習期間:4日~5日間、合計40時間①老人保健福祉に関する基礎知識(2時間):老人福祉の基本制度。老人保健福祉サービス。関連法規の理解。②介護と福祉用具に関する知識(20時間):○介護に関する基礎知識…介護の目的、機能と基本制度。住宅介護の特徴と基本的対応。福祉サービスに携わる者としての倫理および責務。○介護技術…食事、排泄、入浴などの基本的介護技術。体位変換。移動時などの基本的介護○介護場面における福祉用具の活用…介護場面の福祉用具利用についての理解。福祉用具の選定相談と適合性の確認。一般的機器の操作方法、安全のための諸注意点検方法、消毒方法などの理解③関連領域に関する基礎知識(10時間):○高齢者などの心理…高齢者の生活。行動と心理。高齢者の家族に対する理解○医学の基礎知識…人体の基礎的構造。老齢期にみられる疾気と障害○リハビリテーション概要…理学療法、作業療法を中心としたリハビリテーションの基礎知識。リハビリテーションでの福祉用具の役割とその活用④福祉用具の活用に関する実習(8時間)。

■問い合わせ先/一般社団法人 全国福祉用具専門相談員協会 事務局 〒108-0074 東京都港区高輪3-19-20高輪OSビル9F TEL:03-3443-0011 FAX:03-3443-8800 URL:http://www.zfssk.com/






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